この度、第28回九州内視鏡外科手術研究会を平成30年9月8日(土)に福岡国際会議場にて開催させていただくこととなりました。
本研究会は内視鏡下外科手術に関する研究、教育及び普及を行うことを目的として平成3年に第1回が開催されました。久留米大学が当番させていただくのは掛川暉夫(第一外科、平成5年第3回)、白水和雄(外科、平成11年第9回)に続きまして3回目となります。日本における内視鏡外科の草分け的な学術集会を開催させていただくことは、教室にとって大変名誉なことであり、身に余る光栄に存じます。
内視鏡外科は我が国に導入され、この四半世紀の間に教育と安全性の担保により普及し急成長を遂げてきました。良好な視野は解剖学に変革を生み、術後の機能回復にも良好な影響を及ぼし、一部の手術は標準治療として認知され市民権を得てきたように思います。鏡視下手術は、胸部外科、腹部・骨盤外科以外にも婦人科や整形外科、脳神経外科などでも普及しており、領域をこえ横断的に技術を共有すべきものであります。各診療領域でのさらなる普及のためには、技術革新と科学的な検証が必要であります。
今回のテーマは“Heart to Art”~鉗子の先に思いを込めて~としました。テクノロジーの発展に伴い、ともすればわれわれ医療者の気持ちが技術や興味にのみに走ってはいないかと考えられるようなことがあります。治癒するためにはどうしたらいいか、患者さんに寄り添った医療が必要です。あってはならない合併症や陥りやすい間違い、またその対処など領域横断的に情報の共有をしていただきたいと思います。
今回の開催も昨年に続き国際会議場で予定しています。本研究会での発表、討論がこれからの医療に意義深いものとなりますよう、最善を尽くし準備してまいります。外科のみならず婦人科、泌尿器科、小児外科など鏡視下手術に携わる皆様が参加されるのを心よりお待ちしております。何卒よろしくお願い申し上げます。